脊椎(頸椎〜腰椎)は、主に骨(椎体)と軟骨(椎間板、関節軟骨)でからだを支える役割があり、椎間板を始めとして消耗品で構成されています。
手術は神経の除圧と支え補強を目的として行いますが、軟骨である椎間板の部分は再生しません。
故障した自動車を修理するといった方がわかりやすいでしょうか?
そういうわけで、修理した部分やそれ以外の消耗してきた部分をより長持ちさせるためには、術後もメンテナンスが大事になります。
メンテナンスのやり方次第で、耐用年数は変わってくるのです。
術後は定期健診とリハビリテーションの2つを行っていきます。
定期健診は、症状の経過や、筋力・動作のチェック、画像検査などを行います。
術後1か月、3か月、6か月、1年とそれ以降も1年ごとに経過をチェックしていきます。
リハビリテーションは、入院中のリハビリに引き続き、自宅での自主トレーニングを行います。
筋力維持やストレッチでの柔軟性維持が非常に重要になります。
また、普段の仕事や日常生活での動作や姿勢・体勢も、耐用年数に影響してきます。
このように、脊椎の治療は1回きりで完了しない場合も多いので、治療法を考えていくときに、
@ いかに治療の負担を少なくできるか
A いかに長持ちするか
この二つを同時に考えながら決めていくことを心掛けています。